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掲載日:24.05.01

岩谷産業とコスモHD/京浜トラックターミナルに水素ステーション開設~燃料電池商用車(トラック・バス)に対応

 岩谷産業とコスモエネルギーホールディングスは4月8日、東京大田区平和島の京浜トラックターミナルで共同運営する初の「岩谷コスモ水素ステーション平和島」の開所式を行いました。
 同施設は液体水素3000kgを貯蔵する能力を有します。これは大型FC(燃料電池)トラック100台分の燃料にあたります。大型FCトラックの水素充填は2本のノズルで行い(下の写真を参照)、大型FCトラック1台に必要な液体水素30kgの充填が約10分で完了します。充填作業は、安全講習を受けたドライバーがセルフで行います。同施設は、既存の水素ステーションに比べて短時間での充填が可能で、トラックターミナルに併設された立地からFCトラックの国内実証の拠点として重要な役割を担うものとしています。
 岩谷産業の間島寛社長は「水素は地球上に無尽蔵に存在し、利用時にCO2を排出しない究極のクリーンエネルギー。環境とエネルギー問題を同時に解決できる大きな可能性を持っている。FCトラックやFCバスへの支援は拡大し、さらなる水素需要の拡大が見込まれる」と話しました。
 コスモエネルギーHDの山田茂社長は「2050年カーボンニュートラル実現に向けさまざまな取り組みが進んでいるが、FCトラック、FCバスは非常に現実的でスピード感のあるソリューションだ。この第一歩を加速させていきたい」としています。
 また、来賓の小池百合子東京都知事は「深刻化する気候変動とエネルギー問題解決の切り札の一つが水素エネルギー。都では今年度の水素関連予算を200億円と昨年度より倍増した。燃料電池車の導入も進めており、現在バス118台、小型トラック70台以上が都内を走行している。開発が進む大型トラックへの投資、購入費用や燃料費なども補助を実施している」と期待を述べました。
 当面、都内では同様の水素ステーションとして、江東区の有明(主にFCバス)と新砂で開所に向け準備が進んでいます。


小池都知事も参加しテープカット

水素を充填するコスモHDの山田社長(左)と岩谷産業の間島社長(中央)


質疑に答える山田社長(左)と間島社長

大型トラックはノズル2本で迅速化


大型FCトラックは約10分で充填完了

左の貯蔵棟には100台分の液化水素を保有