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物流現場訪問:
掲載日:24.03.06

キョクレイ/神戸六甲物流センター稼働~東西在庫分散によるBCP対策が可能に

 ニチレイロジグループのキョクレイ(横浜市)は、1月15日、神戸・六甲アイランドに建設した「神戸六甲物流センター」を稼動させました。同社で初となる西日本地区への進出であり、西日本エリアの基幹拠点として、高付加価値ワンストップサービスを展開します。また、同社が得意とする凍結果汁やチーズを中心とする乳製品の保管について、東西在庫分散によるBCPへの対策が可能になります。
 神戸六甲物流センターは、敷地1万4616㎡、RSC造4階建てで、基礎は免震構造、延べ床面積は1万8929㎡。収容力は、F級冷蔵庫1万429トン、FC級兼用冷蔵庫6361トン、C級冷蔵庫1万901トン。脱炭素型自然冷媒(NH3/CO2)冷凍機を導入しました。
 解凍室は、冷凍機からの排熱を凍結果汁ドラム缶(1本250kg程度)の解凍に再利用する方式を取り、作業においては、タブレットの利用拡大やウェアラブルカメラの活用などによるデジタル化、水平搬送ラックやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による自動化などを通じて、高効率な現場・事務作業運営を実現させました。
 屋上には、冷凍設備の機械室や、非常時に事務所棟で使用するための自家発電機を設置しました。また、太陽光発電システムを屋根に設置し、BCP対応と環境配慮型の物流センターともなっています。
 デジタル化によって従来からの基幹拠点・大黒物流センター(横浜市)と一体運営を推進します。果汁や乳製品の在庫バランスの調整においては、ニチレイロジグループが構築を進める次世代輸配送システム「SULS (サルス)」を活用した幹線輸送サービス「キョクレイライナー便」で対応します。西日本エリアへの域内配送スキームも構築し、「運べなくなるリスク」にも対応する考えです。
 1月11日、現地で行われた記者見学会では、ニチレイロジグループ本社執行役員兼キョクレイ社長の堀内博文氏、成田大樹神戸六甲物流センター所長が説明を行いました。輸入製品を神戸港で陸揚げすることでの効率化アップ、阪神港にあるニチレイロジグループ各社とも連携した物流ネットワークにより、顧客の幅広いニーズに応え、付加価値の高い物流サービスの安定提供に努めていく計画を語りました。


神戸六甲物流センター

庫内



作業はタブレットの利用拡大

接車バースは12基



凍結果汁ドラム缶用の樹脂パレットを説明する堀内氏

解凍室