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掲載日：21.09.01

大日本印刷とトーハン／物流合理化など出版流通改革に向け提携

　大日本印刷（DNP）とトーハンは、生活者起点の出版流通改革「出版デジタルトランスフォーメーション（DX）」に向けて全面的な提携を行うことに合意し、具体的な取り組みを開始すると発表しました。出版流通市場の売上減少傾向が続いており、ネット通販の拡大による物流ネットワークの逼迫と相まって、出版流通全体の変革が求められていることを背景に、出版流通の基盤の再整備に最優先で取り組むことで、物流の合理化や出版社の返品在庫の廃棄極小化を図るとしています。
　出版流通関連の各ステークホルダーが全体最適の視点で出版流通改革の実現に向けて協力、4つの改革を実施して出版流通基盤を再構築することで生活者の購読機会を拡大し、ステークホルダーの収益改善につなげます。
　4つの改革は、①製造・物流改革：製造と物流の連携による適時・適量の配本体制の確立、②情報流通改革：読者の需要情報（注文・購買）や書店・出版社の在庫を共有する情報基盤の確立、③商流改革：読者の需要に応じたマーケットイン型販売体制の確立、④販促改革： 書店の顧客向けのマーケティング力の強化、新たな読者獲得手法の提供です。
　取り組みの第1弾として、これまでDNPが丸善ジュンク堂書店と共同で整備してきた書籍流通センター（SRC）を、新たにトーハン桶川SCMセンター内に設置し、トーハンの倉庫・物流機能との連携を強化して、「①製造・物流改革」を推進します。設置時期は来年夏～秋の予定です。