最新業界動向:
掲載日:25.05.07
北越コーポ、ダイハツなど4社/鉄道を活用した異業種「ラウンドマッチング輸送」を開始
北越コーポレーションとダイハツ工業は、鉄道による異業種ラウンドマッチング輸送を2月から開始しました。日本通運とJR貨物の協力により、京都貨物駅~焼島駅(新潟市)間で、紙製品と小型自動車を積載する新たな輸送スキームを構築しました。
北越コーポレーションは、2018年10月から新潟発関西向けの紙製品輸送で、20フィートコンテナ(長さ約6m)を使用した鉄道モーダルシフトに取り組んでいますが、片道での輸送であり、復路の有効活用が大きな課題となっていました。
ダイハツは、18年2月から12フィートコンテナ(長さ約3.6m)を使用した九州発北陸向けの軽自動車輸送を開始し、新潟・長野地区への輸送拡大を進めてきました。しかし、コンテナサイズの問題から軽自動車の輸送に限られていたこと、長距離トラック輸送となる日本海側への輸送に課題を抱えていました。
今回、北越コーポレーションが運用する新潟⇒京都間の20フィートコンテナを活用し、空コンテナ輸送区間である復路の京都⇒新潟間にダイハツの小型自動車を積載する新たな輸送スキームを構築し、両社による異業種ラウンドマッチング輸送を開始しました。北越コーポレーションは、新潟工場で生産した上質紙や塗工紙などの紙製品を関西地区の顧客へ輸送し、ダイハツは、京都工場(大山崎)や滋賀工場(竜王)で生産した小型自動車を新潟地区の販売会社へ輸送します。貨物を目的地で下ろした後に空コンテナで回送することなく適合する貨物を積み、往路・復路のコンテナ積載率を高めました。
4社は、今後も各社が有する物流資源の有効活用や効率的な仕組みの構築に取り組み、物流面での脱炭素化や持続可能な社会の実現に貢献するとしています。