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NXトピックス:
掲載日:25.12.24

日本通運、サッポログループ、TSネットワークの3社が連携し、岡山~千葉、東京~岡山間における鉄道を活用した共同輸送を開始

 NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社である日本通運、サッポロホールディングスのグループ企業であるサッポログループ物流、TSネットワークの3社は、安定した輸送力の確保と環境負荷低減を目的に、31フィートコンテナを活用した鉄道による共同輸送を2025年12月より開始しました。


(輸送の様子)


■背景
 サッポログループ物流は岡山~千葉、TSネットワークは東京~岡山間で長距離トラック輸送を行ってきましたが、全国的なドライバー不足やCO2排出量削減の必要性といった共通課題を抱えていました。日本通運は、顧客マッチングの知見を活用し、両社の輸送需要を組み合わせることで、3社による効率的な鉄道ラウンド輸送スキームを構築しました。

■取り組み概要
 同スキームでは、サッポログループ物流がサッポロビール岡山ワイナリーからサッポロビール京葉湾岸物流センター(千葉)へ輸送する製品と、TSネットワークが大井保税センター(東京)から岡山流通センターへ輸送する製品を、31フィートコンテナにて鉄道でラウンド輸送します。これにより、往路・復路ともに積載率を高め、空コンテナ回送を削減する取り組みです。鉄道輸送へのモーダルシフトにより、安定的な輸送能力の確保と環境負荷低減を両立します。



■効果
・トラック不足対策およびBCP強化
 長距離区間を鉄道輸送に置き換えることで、ドライバーの拘束時間を年間約1,400時間短縮し、
 将来的な人員不足リスクに備えるとともに、輸送モードの複線化による安定供給(BCP※1)を
 実現します。
・輸送効率化
 異業種間でのラウンド輸送により、往復の積載効率を向上させ、空回送を削減します。
 輸送コストと資源の有効活用を促進します。
・CO2排出量削減
 トラック輸送(約678km)から鉄道輸送への切り替えにより、1運行あたり両社で約1,167kg(削減率76.9%)のCO2排出量を削減します。年間では約168tの削減効果を見込んでいます(※2)。

■今後について
 3社は今回の取り組みを継続的な協業の第一歩と位置づけ、将来のトラック不足や自然災害などの物流課題に対応するため、定期的な協議を行いながら持続可能な輸送ネットワークの構築を進めていきます。

※1:Business Continuity Planning、災害などの緊急事態における企業や団体の事業継続計画
※2:NXグループのCO2排出量可視化ツール、「エコトランス・ナビVer2」による試算