物流用語に強くなろう:
掲載日:25.11.05
エアタンク(Air Tank)
トラックのエアブレーキ、エアサスペンション、トランスミッションに代表される空気圧を使った装置に使用される空気を貯めておく金属製の円筒形の装置です。
エアブレーキは、コンプレッサーが空気を圧縮し、ドライバーがブレーキペダルを踏むとバルブの作動によって空気圧をチャンバーに送り、ブレーキシューを動かし作動させます。油圧ブレーキよりも強力で、温度にも強いため安定した制動力を発揮します。
エアサスペンションは、圧縮空気をエアバッグに送り、走行中の衝撃を吸収します。特に振動や衝撃に敏感な精密機器、生鮮食品の保護に役立ちます。また、エアの力で車高を変えることができるため、荷降ろしがスムーズに行え、荷台を下げてフォークリフト作業を行えるようにします。
トランスミッション(変速機)のギアチェンジも、エアタンクからの高圧な圧縮空気がアクチュエーターを動かし、スムーズに切り替えることができます。
エアタンクは、このほか自動変速や補助ブレーキにも用いられます。
圧縮空気の適正な値は0.7~0.9MPa(メガパスカル)で、運転席の圧力計で確認できるほか、異常時には警告灯が知らせます。小型トラックには容量20~30lのエアタンクを1~2個、中型トラックには30~50lを2~3個、大型トラックやトレーラには50~100lを3~5個搭載しています。
エアタンクには、空気の逆流を防ぐチェックバルブ(逆止弁)や、ブレーキやサスペンションなど1系統が故障しても機能を維持することができるマルチプロテクションバルブといった安全装置が搭載されています。
「いすゞタウン」より