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掲載日:25.10.01

オートレベリング(Auto Leveling)

 オートレベリングとは、自動車のヘッドライトの照射方向を自動で調整する装置のことです。「自動式前照灯照射方向調整装置」と訳されます。自動車は、荷物の積載や後部座席への乗車、走行中の加減速によって車両の姿勢が変わり、ヘッドライトの光軸が上向きになる場合があります。対向車のドライバーが眩(まぶ)しく感じ、視界を妨げる危険性があるため、ヘッドライトの反射鏡を自動で動かして照射軸(光が照らす中心位置)を調整する装備がオートレベリングです。
 国土交通省は、2006年から光源が2,000lm(ルーメン=光量の単位)を超えるすれ違い用前照灯(ロービーム)を備える新車には、オートレベリング機能を備えなければならないと定めていましたが、過去10年間(2012~2021年)に夜間の死亡事故が1,717件発生しており、このうちヘッドライトの眩しさにより周囲の車両などの発見が遅れ、事故につながった事例は477件発生しています。HID(高輝度放電ランプ)やLED(発光ダイオード)前照灯の普及などで事故が増加していました。
 このような事故を防止するため、国土交通省は、光源の輝度にかかわらず全ての自動車に2027年9月から順次、オートレベリング装備を備えることを義務付けています。乗用車は新型車が2027年9月1日から、継続生産車は2030年9月1日から、車両総重量3.5トン超のトラックは新型車が2028年9月1日から、継続生産車は2031年9月1日からオートレベリング装備の搭載が義務付けられます。
 背景には、オートレベリングの装備拡大が国際的に議論され、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、「灯火器の取り付けに関する協定規則」に関する基準改正が合意されたことなどがあります。国土交通省は、2024年9月に道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等を改正し、オートレベリングの装備を拡大しました。