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掲載日:25.07.02
NX 総研など3社/自動化機器導入へカートラック標準仕様を検証
NX 総合研究所、野村不動産、Mujin Japanは、経済産業省委託事業において、卸売業・小売業・運輸業などのサプライチェーン上で使用されるカートタックを対象に、自動化機器を導入・最大活用するカートラックの標準的な仕様・使用環境・運用方法などの環境整備のモデルケース創出に向けた実証実験を実施しました。
NX 総研は、事業全体の企画・立案・取りまとめを担当しました。自動搬送する際の連結数や自動化機器に適したカートラックのサイズについて示唆を得られたとしています。
野村不動産は、AGVやAMRなどによるカートラックの搬送を担当し、カートラックの連結搬送の可能性、カートラック搬送時の直線時とカーブ時に起きる走行速度と重量の限界点、積み荷の載せ方や偏荷重による安定走行に及ぼす影響を検証しました。この結果、連結長は3台までなら問題がないこと、90度のカーブや180度展開時には安定性を欠くため、最高速度は時速3.6km、曲がる場合には減速する仕様とし、減速による作業効率の低下の目安を提供することで自動化が推進できるとしました。
Mujinは、ロボットアームを提供し、自動化機器によるカートラックへのケースなどの積み付けを担当し、積み荷の違いによる自動積み付け効率の違いなどを検証しました。積載物が単載時にはアーム型ロボットで行うことが可能ですが、混載での積み付けでは重いものから積み付ける必要があることから、前行程からの順序立てが必要になることがわかりました。
NX 総研の鈴木理仁代表取締役は「今後は今回の実証実験を踏まえ検討した内容が、カートラックの自動搬送や自動積み付けの推進に向けた指針となることを期待している」とコメントしています。
AGVなどによるカートラックの搬送実験