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掲載日:25.07.02
飲料業界5社/物流問題の改善先行取り組み~待機時間40%、荷役作業30%削減
昨年11月に飲料業界「社会課題対応研究会」を発足したアサヒ飲料、伊藤園、キリンビバレッジ、コカ・コーラボトラーズジャパン、サントリー食品インターナショナルの5社は、トラックドライバーの待機時間、荷役作業発生件数の削減などの取り組みを開始してきました。これまでの成果について、今年2月までの1年間で、待機時間を5社計で平均約40%、荷役作業発生を5社計で約30%削減した(いずれも件数ベース)と報告しました。
5社は、物流、製造、R&D(研究開発)など各部門横断で物流2024年問題、GHG排出量削減、食品ロス問題の研究会を設立しました。特に、物流2024年問題は、研究会発足以前から先行して取り組みを開始し、トラックドライバーの待機時間、荷役作業発生件数削減に向けて、物流パートナー企業や取引先の協力を得ながら改善を進めてきました。その結果、トラックドライバーの待機時間が1時間以上となる件数を5社平均約40%、ドライバーが本来の運転業務以外に行っている積み降ろし・検品・ピッキング作業の発生件数を同約30%削減できました。
物流効率化およびGHG排出量削減に向けては、同業他社や異業種企業との共同配送や往復輸送などの取り組みを強化しています(表参照)。
5社は、引き続き待機時間や荷役作業時間の削減に取り組むほか、それ以外の物流課題の共通認識や対応の検討、飲料容器を中心とした資材観点で社会課題の改善につなげられる領域を探索するなど議論・研究を重ねていく考えです。