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掲載日:25.06.04
川崎重工/トラックへ自動荷積みを行うAIバンニングロボットを共同開発
川崎重工は、AIロボティクスソフトウェアの開発などを行う米国のユニコーン企業Dexterity(デクステリティ)と戦略的提携を結び、トラックへの自動荷積みを行う同社のAIバンニングロボット「Mech」(メック)を共同開発しました。川崎重工は、メック向けのロボットアームの開発を担当しました。
メックは、物流施設でのトラックへの荷積みをAIによって自動化する世界初のロボットです。物流施設内を自走し、2本のロボットアームを用いて、トラックへの荷積みを行います。
メックを導入することにより、荷積み作業に従事するトラックドライバーや作業者の負担軽減、物流施設の省人化が期待できます。すでに国際的な物流企業の施設で、メックの現場導入に向けた実証実験が実施されています。
今回、同社が開発したロボットアームは、トラックの狭い荷室内で、最大限の動作範囲と動作の自由度を確保するため、一般的な産業用ロボットアームの軸数である6軸よりも多い、8軸として新たに開発されました。加えて、メックのコンパクト化・低コスト化に貢献するため、荷積み作業に必要な強度を維持しながら軽量・スリム化を図りました。
ロボットアーム1台あたりの最大可搬質量は30kgです。Dexterityが保有する高度なAI技術と組み合わせることで、これまでロボットによる自動荷積みでは難しかった荷物の大きさや重さを考慮した、適切な位置への効率的な荷積みを実現しました。
「Mech」に搭載されたロボットアーム
トラックへの荷積みの様子