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掲載日:25.05.07

三国間貿易(Trilateral Trade)

 二国間での貿易取引を第三国の当事者が売買契約を取り仕切ること。仲介貿易ともいいます。日本の「外国為替及び外国貿易法(外為法)」では、仲介貿易を「外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する取引」と定義しています。
 二国間での貿易取引では、一方が輸出者、もう一方が輸入者となり、輸出者から商品が送られ、輸入者から商品代金が支払われて完結します。三国間貿易では、第三国が仲介者となって輸出者から商品を仕入れ、輸入者へ販売します。この場合、商品は仲介者の国を経由することなく、輸出者から輸入者へ直送されます。一方、商品代金の決済は、仲介者が輸出者へ商品代金を支払い、輸入者が仲介者へ商品代金を支払います。物流は二国間で完結するにもかかわらず、三国間輸送(Trilateral TransportationまたはCross Transportation)と呼ばれます(Trilateralは、「三辺の」という意味があります)。
 三国間貿易の売買契約では、輸出者からのインボイス(送り状)やB/L(船荷証券)と、輸入者へのインボイスやB/Lのそれぞれ2種類が存在します。第三国の仲介者は、輸出者が発行したインボイスやB/Lの価格にマージンを乗せて修正し、輸入者向けに差し替えて送ります。これらをスイッチインボイス、スイッチB/Lと呼ばれます。
 三国間貿易のメリットは、仲介者が入ることによって、売買契約交渉時の手間や信用不安を軽減し、代金回収や商品受領に関わるリスクの軽減を図ることができます。輸出者はこれまで販路開拓できていなかった国への販売ができるようになり、輸入者は欲しい商品を手に入れることができるようになります。商品は第三国を経由することなく届くため、リードタイムを短縮でき、輸送コストも抑えられます。
 三国間輸送に関して、フォワーダーが輸入者に代わって複数のサプライヤーから商品を集め、混載してコンテナに仕立てる「バイヤーズコンソリデーション」が成立すれば、物流費の削減につながります。