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掲載日:25.05.07

NX総研/貨物輸送の見通し(改訂)
~国内輸送25年下期は1%増とプラス水準へ浮上

 NX総合研究所は、「2025年度の経済と貨物輸送の見通し(改訂)」を発表しました。日本経済の25年度の実質経済成長率は1.0%増と加速も、力強い回復は見込めないとし、国内貨物総輸送量については、上期は1.7%減と引き続き減少した後、鉱工業生産の持ち直しなどを背景に、下期は1.0%増と浮上を予測しました。通年では前年比0.3%減の4年連続減少と見通しました。
 昨年12月時点の前回予想とほぼ同じ40億7720万トンですが、24年度の国内貨物総輸送量を前年比1.1%減から1.4%減へと下方修正したこともあり、前年比は0.6%減から0.3%減となりました。
 品種別にみると、消費関連貨物は、夏場の飲料需要などが底上げに寄与し上期は堅調に推移し3.0%増と予測した一方、下期は個人消費の伸び鈍化に加え、前年同期の大幅増の反動が避けられず1.2%減としました。生産関連貨物は、鉱工業生産が3年連続減となった反動もあり通年で0.8%増と予測。建設関連貨物は、引き続き低迷し通年で1.8%減となり、総輸送量を下押しすると予測しました。
 輸送機関別にみると、営業用自動車は、消費関連および生産関連貨物は堅調に推移するも、建設関連貨物が振るわずトータルで0.2%の微増。JRコンテナは、自動車からの需要シフトへの期待などから1.4%増と2年連続のプラス。内航海運は、鉱工業生産の持ち直しを受け2.2%増、国内航空は、大手宅配事業者の貨物専用便運航による効果から7.3%増と高い水準を維持すると予測しました。
 国際貨物輸送については、外貿コンテナ貨物の輸出は、0.8%増と2年ぶりのプラス転換も、貨物量はコロナ前の水準には届きません。輸入は物価上昇や円安による下押しが一巡することから増勢を維持し3.6%増を見込みます。
 国際航空貨物の輸出は、全路線でプラスが継続し2年連続の増加となるものの、伸び率は鈍化し3.9%増と見通します。輸入は、消費財、EC関連は増加基調が継続、生産用機器や部品・部材などは活発な荷動きが続き、7.0%増と見通します。国内食料品の供給不足や価格高騰による緊急輸入、安全在庫の確保なども押し上げ要因になるとしました。