物流情報ポータルサイト

24.03.06 NLJとLM/CO2排出量把握の実証開始~「みちびき」の高精度位置情報を活用 24.03.06 大林組/国内初、グリーン水素の輸送に鉄道を利用~輸送時のCO2排出量82%削減 24.03.06 サッポロビール/千葉~仙台工場間で鉄道輸送にモーダルシフト

物流用語に強くなろう:
掲載日:22.08.03

SPD(Supply Processing and Distribution = 医療材料等の物流管理)

 医療品・医療材料や医療機器をはじめ、医療機関で使用されるすべての物品の調達、各部署への供給、使用(消費)、補充を一元管理する物流管理を指します。
 Supply(供給)、Processing(加工)、Distribution(分配)の頭文字をとったものであり、1960年代の米国で医療コンサルタントが提唱した病院の物流効率化策をSPDと呼ぶようになりました。
 医療品・医療材料の調達・供給、流通・在庫管理は、遅延や誤出荷の発生が生命の危険にも繋がることから、非常に高い精度のトレーサビリティが求められる業務です。病院が使用・消費する物品に対して、入庫時に専用ラベルを貼り、それを読み取ることでロット別に在庫管理を行います。これにより過剰在庫や欠品(有効期限切れなど)を防止し、発注業務を軽減して、保険請求漏れをなくす効果があります。
 病院内で完結する場合と、SPD業者と呼ばれる預託者の物流センターから直接各部署に配送される場合、あるいはその中間などパターンはさまざまです。
 いずれの場合も、物品の特性、年間使用量、部署別の消費量などデータを整理することが大切です。
 政府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「スマート物流サービス」では、医療材料をモデルに2021年度からデータ基盤づくりに着手しています。ここでは、メーカー~ディーラー~病院のサプライチェーン全体を捉え、共同院外倉庫を核に、バーコードでなくRFIDを活用したピッキングや出荷業務の効率化に取り組んでいます(下図)。


SIP「スマート物流サービス」資料より