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掲載日:22.08.03
国土交通省/インフラシステム海外展開推進、物流を追加~87プロジェクトを選定
国土交通省は、政府の重要な成長戦略であるインフラシステム海外展開を推進するため、「国土交通省インフラシステム海外展開行動計画2022」を決定しました。これまでの10分野(鉄道、港湾、航空、海事、交通ソフトインフラ、都市開発・不動産開発・スマートシティ、水、防災、道路、建設産業・建設技術)に「物流」を新たな分野として追加するとともに、わが国企業が新たな受注を獲得する観点から、注視すべき主要プロジェクトとして87件を選定しました。
物流インフラシステムの主体は、コールドチェーンを始めとする高度な物流サービスです。今年2~3月にかけてマレーシアで冷凍食品の実証輸送を行った結果、温度管理への意識の低さに起因するオペレーション上の課題が確認されました。わが国物流サービスは、時間指定や温度管理の徹底など高品質かつ高度なサービスをつくり上げている一方、海外市場は品質面よりもコストが重視される傾向にあります。わが国が強みとする高品質できめ細かい物流サービスが海外市場において正当に評価され、競争優位性を発揮できるよう、引き続きコールドチェーン物流サービスの国際規格化や普及に取り組むとしています。
なお、注視すべき主要プロジェクトの中に物流関係が複数含まれています。
・ベトナム(ハノイ~ホーチミン高速鉄道整備、ホーチミン郊外ロンタイン新国際空港建設、
ダナン市リエンチュウ港貨物専用ふ頭開発、ギソン経済区隣接港湾施設整備)
・カンボジア(シハヌークビル港新コンテナターミナル拡張・整備)
・タイ(タイ国鉄在来線を用いた新たな貨物輸送サービス)
・インドネシア(首都圏東部バティンバン港整備)
・バングラデシュ(国内初となるマタバリ地区大水深商業港整備)
・モロッコ(ケニトラ大西洋新港建設)
・モザンビーク(ナカラ港一般貨物ターミナル運営事業)