NXトピックス:
掲載日:22.08.03
日本通運/仙台港を経由するBCP対応Sea&Railサービスを開始~海上・鉄道輸送を融合させた国内複合一貫輸送サービスを拡充
NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社、日本通運は、自然災害発生時のバックアップ輸送体制を構築するため太平洋フェリー(猪飼 康之社長)と物流の安定輸送に関する協定を締結し、新たに仙台港を経由するBCP対応Sea&Railサービスを7月1日から開始しました。
(仙台経由BCP対応Sea&Railルート)
(左:太平洋フェリー 猪飼社長 右:日本通運 戸田執行役員)
【開発の背景】
近年、地震や台風、集中豪雨などの自然災害が多発し、サプライチェーンに影響を及ぼすリスクが高まっており、顧客から代替の輸送手段や輸送ルート等の提案を求める声が高まっています。
また、2024年には、トラックドライバーに対する時間外労働規制の強化により、将来的な労働力不足も見込まれ、長距離トラック輸送についても今後の大きな課題となっています。
NXグループは、長期ビジョン「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営の確立」を実現するため、トラック中心の輸送形態から鉄道・船舶を利用した輸送形態へ切り替えるモーダルシフトに積極的に取り組み、複数の輸送モードを組み合わせた柔軟なロジスティクスソリューションの提供と、顧客のCO₂排出削減に貢献するサービスの創出に取り組んできました。
このような状況の中、貨物が特に集中しやすい関東‐北海道ルートのBCP対応ソリューションとして、貨物駅と港が近接する仙台を活用したSea&Rail輸送サービスを開発しました。日本通運と太平洋フェリーが連携し、平常時からこのスキームを運用することで、災害時に需要が高まる輸送枠を可能な限り確保し、安定した輸送サービスを提供します。また、環境配慮型の輸送手段および将来的な労働力不足などにも対応する輸送ルートとして利用できます。
【Sea&Railサービスの特徴】
・異常気象などによる自然災害発生時に、
輸送ルートを複線化し輸送障害区間の回避を可能とすることで
BCP(事業継続)対策に有効
・脱炭素社会において求められる環境にやさしい輸送サービスで、
顧客のESG経営に貢献
・2024年労働法制変更に伴う労働力不足に対応した解決策として効果的
・鉄道⇔海上間の輸送ルートを相互にシフト可能