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掲載日:21.01.06

東芝/物流倉庫の荷物を世界最高精度で推定する新たな画像認識AIを開発~荷物を高精度認識する物流ロボット市場投入へ

 東芝は昨年11月30日、通常のカメラ(可視光カメラ)で撮影した画像から、不規則に積み重なった物体の個々の領域を高精度に推定するAIを開発したことを発表しました。このAIを自動荷降ろしロボットなどの物流ロボットに搭載することで、荷降ろしやピッキングを正確に行うことが可能になります。
 公開データを用いた実証実験では、物体領域の推定精度を従来方式から45%改善する世界トップの性能を達成しました。このAIは通常のカメラによる画像から領域を推定するため、従来の3次元センサーを用いたAIと比較して、事前学習の手間を大幅に削減できます。現場での事前学習が不要で、導入が容易です。
 従来からある3次元センサーを用いた手法は、奥行きの測定に優れるため重なり合う荷物の領域を高精度に特定することができますが、センサーのコストと事前学習のために必要な3次元データの収集負担が高いという課題があります。低コストで荷物の領域を特定する方法として、通常のカメラで撮影した画像を使用する技術が注目されますが、コスト・効率と精度はトレードオフの関係にあり、荷物同士が大きく重なった画像は、AIが1つの物体であると誤認してしまう危険性がありました。
 今回、物体の候補を点で推定する物体領域抽出方式を開発することで、乱雑に積み重なり荷物同士が大きく重なっているような状況においても、通常のカメラで上から撮影した画像から個々の荷物の領域を高精度に推定することに成功しました。
同社は、このAIを組み込んだ荷降ろしロボットを2021年度に市場投入する予定であり、ロジスティクスオートメーションの加速化に貢献するとしています。