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物流用語に強くなろう:
掲載日:20.11.04

中継輸送

 長距離輸送のすべての工程を1人のドライバーが担うのではなく、複数で分担する輸送方式のことです。物流業界においても働き方改革の実現を迫られる昨今、ドライバーの労働時間の削減、日帰り勤務の実現、長距離移動に伴う身体的負担の軽減につながるなど、ドライバー不足の解消にも効果のある方法として、再び脚光を浴びています。
 代表的な方式は下記3パターンあります(下図参照)。
 トレーラー・トラクター方式は、トラックターミナルなどの中継地点でトラクター(シャーシ)を交換する方式です。スイッチ式とか、荷物交換方式とも呼ばれます。この場合、ヘッドとシャーシが連結可能か、中継地点に交換に必要なスペースが確保されているか、事前に確認する必要があります。
 貨物積替え方式は、中継地点での積替え作業は発生しますが、日頃からTC(トランスファー=通過型センター)などで行っている作業と同じです。荷物をパレタイズ化しておくと、積替え作業は短時間で済みます。
 ドライバー交換方式は、中継地点でドライバーが交替する方式です。積替え作業などは一切なく、最もポピュラーな方式です。かつては、この欄で紹介した「シェイクハンド輸送システム」(2007年6月29日付、第149号)の名称で呼ばれていました。注意点は、異なる事業者同士が行う場合には、他社の車両を運転することです。
 このほかにも、それぞれの方式を組み合わせたものや、最近ではフェリーを活用した中継輸送なども広がりをみせています。
 中継輸送を普及させるため、国土交通省は2017年に手引書「中継輸送の実施に当たって(実施の手引き)」を作成しています。異なる事業者が行う場合の協定書の締結方法、荷物や車両の受け渡し方法、運行管理・車両管理の責任の所在、事故発生時の責任のあり方、車両使用料などを決めておくよう求めています。